90年代前半にUptown Recordsという
JodeciやMary J Blige, Heavy Dらが所属していたレコード会社があるのだが、
同じ時期にここに在籍していた歌手の一人にChristopher Williamsという人がいる。
New Jack Swingというスタイルの音楽が流行っていた当時「I’m Dreamin」という
ヒットをリリースした彼は当時勢いのあったアーティストのひとりだった。
筆者的には、この人のハスキーなボーカルがかなり渋いと思っているのだが、
今回はその彼の「All I See」という曲について取り上げたいと思う。
この曲のプロデューサーは筆者の好きなDevante Swing (Jodeci)だ。
「All I See」By Christopher Williams (1992)
コード進行
コードを取ってみるとこんな感じだった。
Key of Ebm (Gb)
Intro
|Ebm9|BM9, Eb/G|Gb/Ab|Bbsus4, Bb7|
|Ebm9|BM9, Eb/G|Gb/Ab|Bbsus4, Bb7|
Verse
|Ebm9|BM9|Gb/Ab|Bbsus4, Bb7|
|Ebm9|BM9|Gb/Ab|Bbsus4, Bb7|
Chorus
|Ebm9|BM9, Eb/G|Gb/Ab|Bbsus4, Bb7|
|Ebm9|BM9, Eb/G|Gb/Ab|Bbsus4, Bb7|
Bridge
|Bb7|BM9, Ebm7|Bb7|BM9, Ebm7|
|Bb7|BM9, Ebm7|Bb7|BM9, Ebm7|
考察
まずイントロ部分から、
コード的に良い味を加えているのが、Eb/Gというオンコードの部分だろう。
このコードがひとつ間に入る事で、転調によるスパイスの効いたコード進行となっている。
Sus4からのセブンスはよくあるコード進行のパターンで、
Sus4で開いたような音をセブンスで締めるという、文章で伝わるか疑問だが、
小節終わりに使うと着地感が出るコード進行のパターンだ。
ちなみに、コーラスの部分もイントロと同じコード進行となっている。
ヴァースの部分については基本的にイントロと同じなのだが、Eb/Gを抜いたコード進行となっている。
クセのあるコードはたまに入れるくらいが丁度いい、という事なのだろう。
最後にブリッジの部分。ここは2番目のコーラスの手前に弾かれる形となっている。
つまり構成的には、Intro Chorus→Verse 1→Chorus 1→Verse 2→Bridge→Chorus。
ブリッジの部分の進行は比較的シンプルだ。
強いて言うなら、冒頭のBb7は、3度のBbm7であるべきところが、
セブンスで部分転調されているという点だろう。
終わりに
この曲はMTVの生音のライブイベント「Uptown MTV unplugged」で
ライブバージョンが披露されているのだが、これがまた渋い。
Christopher Williamsのボーカルの凄さが堪能できるので興味のある方は要チェック!
今回はここまで。
オリマテ(Oriental Material)
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